Fight Night -Wharton v. Law- その1ー練習
実は身バレが怖くてあまり書いてなかったのだけれど、ボクシング部に入部したあと、Fight Nightに参加することにした。昨日が試合だった。
Fight Nightとは、今年で12回目となるペンシルベニア大毎年恒例のボクシングイベントで、 ウォートンvsローの対抗マッチ。チャリティイベントということで、チケット代は全てBoys & Girls Group of Philadelphiaに寄付される。
前回の記事では1回目の練習しか書いてなかった。その時はまだ実際のスパーリング練習はなく、筋トレとかミット打ちとかの、いわゆるボクササイズ。
2月くらいから、実際のスパーリング練習が始まった。
大体練習内容は以下のとおり
①向き合って軽くジャブを打ち合う
これは相手に当てるだけで、本気では打たない。とにかく打つことと打たれることに「慣れる」ことが目的だと思う。守ってるだけではダメで、休まず撃ち続けることが必要。
本気では打たないはずなのだけど、やってると段々ヒートアップしてきて、ミニスパーリングのようになる。そうなるとかなりしんどい
②女子にひたすら顔面を打たれる
多分ドMにはたまらない練習笑。男と女が一列に並び、男が女にひたすら顔を打たれる。
これは「顔面を打たれる」ことに慣れることが目的。男の右ストレートだと危険なので、女子にという感じ。
しかし、いくら女子とはいえ経験者の右は結構重い。しかもこちらは守るか避けるだけで打ち返せない。至近距離なので全てを避けることは無理で、ボコボコ不可避。結構きつかった。
③スパーリング(ボディのみ)
そのあと、1R1分で実際にスパーリング。
まずはボディだけで顔はなし。しかしボディはボディでしんどい。きちんと腹を硬くしておかないと、本当に来る。一回かなりうまい奴のパンチが入った時はリアルにうげっとなった。
ボディだけだと、ついガードも下がりがちになってよく怒られた。"Hands up, Chin down"(腕上げて顎下げて)というのがボクシングの基本中の基本だが、これを徹底することは案外難しい。
④スパーリング(左で顔のみ)
今度は逆に顔のみだが、利き腕と反対だけ使える。
これは結構面白くて、横に避けたり(スウェイ)することが重要。あとはリーチが長いほど当然だが有利。
⑤スパーリング(ボディと左で顔のみ)
つまり、右で顔面を殴るのはダメという制約でのスパーリング。より実践に近い。
⑥自主練
その他、試合が近くなってくると練習後に自主練
- パンチングボール:タイミングを養う練習。結構難しい
- サンドバッグ:1分とか2分で時間を区切って、ステップを踏みながら打つ
- ミット:友達に協力してもらって色んなコンビネーションで打つ
サンドバッグはこれぞボクシングって感じだし、ストレス解消になって楽しい。スパーリングと違って殴られないし笑
スパーリングに関しては、体重差がしんどかった。
僕は体重が増えても大体140lb(64kg)で、プロボクサーならそこそこ重いだろうけど、素人、しかもアメリカとなれば当然ながら軽いほう。スパーリングの相手はいつも5kgほど重い。この差はかなり大きい。
しかし、スパーリングが始まった時にはすでにFight Night参戦が決まっていたので、あとには引けなかったのが実情笑。てか、スパーリングもしたことないのに試合出ること決めるとか無謀すぎ……。
あとは、初心者はマウスピースつけること自体がしんどい。
最初は口に入れるだけで吐き気がして、ハサミでカットしたり色々してみた。そしてマウスピースをしてるとき鼻で息をしなければならない。ぺんぎんは口呼吸が癖になっておりこれがしんどい。
最初はもう練習が嫌で嫌で仕方なかった。腕はしんどいし、殴られたら痛い。
しかし、やはり慣れとは怖いもので、練習を重ねるうちにわりと平気になっていった。考えてみればケンカなんてしないし、人を殴ったり殴られたりすること自体が皆無なんだから当たり前だった。ボクシングはまずこれに慣れることから始まる。
そんなわけで、この2ヶ月は
ボクササイズ練習…週1〜2回ほど
スパーリング練習…週2〜3回ほど
で、大体週3〜4でボクシングをし、それ以外の日は休んだり、家のジムで筋トレやシャドーをしたり、とわりとボクシング中心の生活だった。完全にボクシング留学と化してしまった笑
と、ロッキーばり…とは言わないけど結構ハードなトレーニングをした。食事もとにかく食べるようにし、プロテインも1日3〜4回飲む。あとアミノ酸も取る。
てことで、腕と腹筋は明らかに筋肉質になり、体重も2kg増えた。人間やればできる。
次回はFight Nightの準備などについて。