カリフォルニア英語とフィラデルフィア英語

訛りの違いがきちんとわかるほど英語力は高くもないが、今のところの感想を書いておこうと思う。

 

1 カリフォルニア

カリフォルニアの中でもアクセントの違いはあるだろうが、僕が半年間北カリフォルニアにいて思ったのは、安直だが、「これぞアメリカ英語」「かっこいい」ということ。というのも、ハリウッド映画は基本カリフォルニア訛りらしいので、日本人に一番馴染みがあるからだと思う。男らしくて、マッチョなイメージ。

発音的には、Rの音をひたすら巻く、というか、こもった音が印象的である。くぐもっている分聴き取りづらくもあるが、拒否反応を示さず体が自然に音を受け取る、そんな感じがある。

実際、一人そんな感じの英語を話す中国人の子がいて、カリフォルニアに住んでいたことがあるのか訊いたらイエスとのことだった。彼女と話していると懐かしくなる。

 

2 フィラデルフィア

フィラデルフィア英語は、良くも悪くもこれと言った特徴が無い気がする、すなわち「癖がなく聴き取りやすい」という印象。

イギリスやボストン英語ほどカクカクはしてないし、ニューヨークほど甲高い感じでもなく、適度にクリアで聴き取りやすい。

そういうわけで、語学学校等を考えている人にもペンのELPはお勧めだと思う。

 

3 その他気付いたこと 

・冠詞のa

単に教授という職業が大きいかもしれないし、授業だからクリアに言うため、というのもあるかもしれないが、こっちの教授は冠詞のaを「エィ」と発音する人が多い気がする。だいぶ慣れてきたが、最初はいちいち耳についたものだ。

 

・either

友達が、コネチカットではeitherをイギリス風に「アイザー」と発音すると言っていた。フィラデルフィアはというと今のところは「イーザーもアイザーも両方」という感じである。ただ、カリフォルニアではアイザーはほぼ聞かなかった気がするので、違いはあると思う。

 

awesome

また、フィラデルフィアンでなく他の外国人の友達と話していて全然聞かないなと思ったのが、お馴染み"awesome"である。カリフォルニアにいた時は僕も含め皆しょっちゅう使っていたが、こちらではあまり聞かない。

大学生と大学院生の違いというのが大きい気もするが、やはりawesomeみたいなフランクでフレンドリーな表現はカリフォルニアが似合う気がする。

それともこの三年間で少し廃れたんですかね…?よくわからないですが。。個人的には、最近はクレイマー・クレイマーのダスティン・ホフマンの影響もあるのですが、terrificが気に入っております。

 

・Bless you

くしゃみをした相手に言うブレッシュー、だが、こちらに来てからはあまり言われる機会が無いし、言ってる人も見たことが無い気がする。

カリフォルニアでは、例えばカフェで勉強しててくしゃみをしたら、見知らぬ隣の人がBless youと言ってくれてThank youと返したものだ。やはりここにもカリフォルニアのフレンドリーさ(悪く言えば馴れ馴れしさ)が出てるのかもしれません。

 

・fucking, freaking

フィラデルフィアに来てからはこれらの汚い言葉をあまり聞かない(*freakingはfuckingの婉曲表現)。

もっとも、fuckingについては、前回の留学時はDanielという街のチンピラとなぜか仲が良くしょっちゅうつるんでおり、そいつがワンセンテンスに1個はぶち込んでくるようなやつだったこと、freakingについてはホームステイ先のDarrenという小学生の口癖だったこと、により馴染みを感じるのだと思う。大学ではそこまで聞かなかった気がする。教養ある大学生はこういう言葉は使わないのだろう。

なお、未だにfワードの持つヤバさの感覚みたいのが正直よくわかっていない。fucking greatと言ったら日本語では「クソ最高」という感じだろうが、日本の大学生の男はしょっちゅう使う言い回しである。でもやはり"fucking"と"クソ"のもつ汚さ(ヤバさ)は別次元のものなような気はする。

そういうわけでなるべく使わないよう心がけているが、DanielとDarrenのおかげか酒が入るとつい言ってしまいそうになる。

 

・黒人英語

フィラデルフィアに住む人の40%強が黒人である。彼らの英語は基本的に甲高く、白人の英語とはやはり違う。かっこいいのだが、聴き取りづらい。声帯の違いなのだろうか。

 

なお、フィラデルフィアは大都市で、州外出身の人も多い。そして、今のところアメリカ人の英語を聴く機会は授業がメインである。そんなわけで結構上記のことは大学院内に偏ったことかもしれませんが、参考までに。

 

ちなみに、英語とは関係ないけど、教授の服装がまったく違って驚いた。

カリフォルニアではスーツを着てる人等一人もおらず、だいたいポロシャツにチノパンである。半パン、サンダルも普通に見かける。アップルの社員とかもそうだったけど、めちゃくちゃカジュアルである。

一方、ここでは皆キッチリした格好をしている。夏なのにジャケットを着てネクタイをしている人も。東海岸だからかアイビーリーグだからかわからないが、厳粛な感じ。

順番は逆だが、村上春樹プリンストンからバークレーに行った時の驚き(学生の雰囲気の違いや、格好の違い)がよくわかった気がする。

 

 

ちなみにちなみに、フィラデルフィア英語も含め、色んな国の出身の人のアクセントを真似たこの動画が面白い。

 

youtu.be

 

まぁ、これはステレオタイプを強調したものだが、イタリア人のとか友達に似すぎてて笑ってしまう。僕もなるべく訛りを無くしてフィラデルフィア英語に近づけたいと思う。