弁護士じゃない学生が交換留学でLLMに行くことのメリット・デメリット

風邪で寝込んでいました、ぺんぎんです。

まず、Penn Law LLMに行かれていたローの先輩がニューヨーク州司法試験に合格されましたので、この場を借りてお祝い申し上げます。
先輩、本当におめでとうございます!!

先輩の作成された資料を武器に頑張りたいと思う所存です。



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さて、そんなLLMですが、通常、日本では、弁護士などの法曹や企業の法務部員等、すでに法律を使って仕事をしている人が、アメリカ法をより深く勉強するため、あるいはさらなるキャリアアップのため、行かれることが多いです(詳しくは以前書いた「そもそもLLMとはなんぞや」という記事を参照してください)。

しかし、うちのロー(調べればすぐわかるので、早稲田ですが)は、LLM交換留学制度というのを設けて、学生を送り出しています。
社会人経験がある方も一定数いますが、学部からストレートで来た人も多く留学に行ってます。特に最近は後者が大多数です。当該先輩も、僕も、その一人なわけです。

そこで、当然ながら、「今焦っていかなくてもいいんじゃないの?」という質問・アドバイスをよく受けました。露骨に反対する人もいます笑

ぺんぎんもLLM留学を考え始めた頃(大体2年半くらい前)からこれについては色々考えたのですが、だいたい以下のようなメリット・デメリットがあるのではと思いました。



◆デメリット(リスク)
①他国はともかく、日本人の学生特攻はほぼいない
②TOEFL100点が取れたとはいえ、教授のスーパー速い英語についていける自信がない(以前の留学で嫌というほど実感)
③NYバーは日本の司法試験よりは受かりやすいとはいえ、やはり難しい(外国人受験者の一発合格率は50%弱)
④1年遅れるからゼミやローの友達と一緒に司法試験を受けられない。ますます社会に出るのが遅くなる
⑤1年のブランクのあと帰国後9ヶ月程度で日本の司法試験の準備をしなければいけない
⑥留学自体弁護士になって勉強したい具体的な分野が出てきてから行くべき



◆メリット
①通常500万~600万円かかる学費が早稲田に納める60数万円で済む
②英語を上達させておくことは将来に役立つ
③LLMとNYバー合格があれば就職にも有利(だと思う、多分)
④そもそも将来行けるかわからないが、今なら比較的行きやすい
⑤将来行けるとしても学部成績が悪いためTop14のローに行ける保障は無いが、今なら全米7位のペンに行ける
⑥単純に若いうちにもう一回外国に行きたい
⑦より人生が面白くなりそう



とまぁ、一長一短なわけです。

しかし、僕は実は上に上げた要素の数を比べてとか、厳密に比較考量してとか、そういうことを経て留学を決めたわけではありません。

ぶっちゃけ、「⑦より人生が面白くなりそう」の一本です。

これ以外に理由はいらないのでは、と正直思っています。

若い頃の挑戦ほど人生を面白くするものは無いと思います。僕はリスクを取ることを恐れて挑戦をしないことだけはやめたいのです。そんなの、面白くありませんからね。

無論、わりと無茶な挑戦ではあります。二つの司法試験を同時に目指すのですから。「合理的」な選択とはあまり言えないのかもしれません。

でも、するかしないかだったらしたほうが絶対に人生は面白いものになるんじゃないのでしょうか。
日本は出る杭は打たれるというか、リスクを取ったり挑戦したりすることを揶揄する文化があります(僕も正直そういうとこはあるんですが、法学生ですし)。でもそういうのはやはり良いことではないと思うのです。


また、「やらない後悔よりやった後悔」という言葉もあります。

僕は何かをするかしないかで迷ったときに「しない」を選んで後悔したくありません。というのも、今までの人生で何回かそういうことがあったからです。

何かを「しない」ことにより得られる後悔は、気持ちの悪いものです。どんよりしていて、陰鬱で、歯がゆくて、もどかしくて、曖昧で、しかし、重くまとわりつく。もし「する」を選んだらどうなってたかなーという今更どうしようもない空想が頭を支配して、目の前のことへのやる気をそぎます。

どうせならやるだけやって失敗した方がいいわけですね。もちろん、失敗したくはないのですが笑




まぁそういうわけで、すみません、せっかくメリット・デメリットをあげたのに何ら分析的なお話ができず精神論みたいなので終わってしまいました。

*あと、これはまぁ邪推というかあんまりよろしくない見解かもしれませんが、留学に否定的意見をする人は単に留学する人が羨ましくて嫉妬してるからでは?などと思っちゃいます。

大人になって、若いとき留学したかったなーとか思う人はいっぱいいるんじゃないでしょうか。皆ができるわけじゃないですし、そんな人たちからしたら羨ましく映るのではないかなーと

これは「教育」、というか「大人は子供の『○○をしたい』という質問にどう答えるべきか』というより根本的な問題に直面するものだと思うので、改めて書きたいと思います。



ちゃんとした比較考量はまた機会があれば書きたいと思います。


世間はGWで浮き足立ってますが、勿論僕は勉強あるのみです。