ぺんぎんぺーぱーちぇーす -PennLawLL.M.留学記-

University of Pennsylvania Law School LL.M.(ペンシルベニア州フィラデルフィア)を修了し、日本に帰ってきました。留学時代のことやアメリカのことなどを細々と書いていきます。

NY Bar 19 - Contracts

Contractsはふわふわしているというか,そもそもの契約の成立のところを延々と議論する科目である。1Lの必修科目であり,米国法の基礎をなす科目でもある。

Considerationなど日本法と明確に異なる概念があるところは面白い。しかし基本的には似たような話が続き,しかもそれが微妙に日本法と異なり頭がこんがらがるので,個人的にはあまり好きな科目ではない。

以下は簡単なアウトラインですが,日本語と英語がごっちゃになって読みにくいのはご容赦ください。

どちらかというと勉強した人の確認向けです。

 

Ⅰ. 総論

UCCが適用されるのは「動産の売買(Sale of Goods)」であり,金額の多寡や商人かどうかを問わない。

それ以外ではコモンローが適用される。不動産取引やサービスがこれに当たる。

 

Ⅱ. FORMATION OF CONTRACTS

1. 基本

ContractとはEnforceable agreementをいい,Offer, Acceptance, Considerationによって成立する。

契約には双方的約束(Bilateral contract)と一方的契約(Unilateral contract)があり,前者は承諾方法が限定されていないなど柔軟という特徴がある(Offer can be accepted in any reasonable way)。後者は特定の方法による承諾によってしか成立しない。

契約法に則ると不公正な結論が導かれるときは,不当利得(Restitution)により解決する。 Restitution is designed to reverse unjust enrichment. Restitution interest is interest in having restored to him any benefit that he has conferred on the other party.

 

2. Offer

Manifestation of an intention to be bound(Manifestation of intent to enter into a contract)のことをいう。

Advertisementは,数を示さず不特定多数に向けたものにすぎないので,原則として申込とならず,申込の誘引(Called Invitation)にすぎない。

例外的に,数量が明示されているなどより特定性がある場合(先着20名など)は申込となる。

申込の際,通常は量を明示することが必要だが,必要量供給契約(requirement contracts)という形態をとれば,具体的数字は不要となる。突然大量の購入要求があった場合はその量の過剰性により有効性を判断する。

 

Termination of Offer(申込の終了)

申込の終了には以下の4つの形態がある。

  1. Death
  2. Lapse of Time…Offerに示されている場合か,reasonable timeが経過した場合
  3. Revocation…下で詳述
  4. Rejection / Counteroffer…同上

Recovation(申込の撤回)

撤回は,原則として承諾がなされる前ならばいつでも可能である(当然,相手方がそれを認知できなければならない)。

しかし,以下の4つの場合は例外的に申込を撤回できない(Irrevocable Offer)。

  1. Option Contract(コモンロー): 「撤回しない」ということを事前に約束し,それに対して対価が支払われている場合である。つまり,撤回権を売り渡したようなもの。対価が必要。
  2. Firm Offer(UCC: 商人が,申込を撤回しないとの署名した文書で約束した場合に生じる(Writing signed by the merchant)。撤回不能期間は最大3ヶ月。Option Contractと異なり対価は不要。3ヶ月をすぎると自動的にterminateするわけではなく,単にrevocableになるだけである。
  3. Foreseeable Reliance Before Acceptance: これは極めて稀だが,承諾前の信頼が法的保護に値するものであれば撤回が不可となる。
  4. Starts to perform in a unilateral contract: 一方的約束の場合は,被申込者による履行が開始されれば最早撤回はできない

撤回はacceptanceの後は最早できない。撤回の時期は意思表示のときではなく,それが相手方に到達したときである。

 

Rejection(拒絶)

Rejection又はCounterofferがされれば申込の効力はterminateする。応答が不適切であれば拒絶となる。 

注意すべきはConditional Acceptanceで,これは承諾ではなく,Counterofferであり,Rejectionである。これに対して新たなAcceptanceがなされれば契約成立となる。

 

 

 

3. Acceptance

承諾は,Bilateral contractの場合はany performance, Unilateral contractの場合はcompleting performanceによる。

承諾の時期は撤回と異なり,意思表示を発した(dispatch)段階である(有名なメールボックスルールであり,郵便ならば投函した時点。消印有効という感じ)。現実に到着したか否かは問わない。

つまり,承諾を郵便で発した後に相手方が電話に撤回した場合でも,郵便を投函した時点で承諾が完成しており,その後の撤回は最早できないから,撤回は無効で契約成立,ということになる。

ただし,原則があれば例外がある。

  1. Offer states otherwise: 例えば「○○日までに承諾が受領されなければならない」という場合は承諾書の現実の受領が必要となる。必着ということである。
  2. Irrevocable Offer: 申込が撤回不能なものである場合,メールボックスルールは適用されない。なぜなら,このルールは,あくまでも承諾により契約が成立したとの期待を保護するためのものであるから,撤回が不能であるならば,承諾の時期が到着時であっても問題ないからである。
  3. Rejection sent first, then Acceptance: この場合は,先に到着したほうが効力を有することになる。

 

Battle of Forms(書式の戦い)

コモンロー

鏡像原則が働くため,申込と承諾は完全に一致していなければならない。material alterがあればrejectionとして働く。

UCC

契約成立を促進するために,鏡像原則は採られていない。①両当事者が商人であり,②重要な変更(change, alter)がなく,③合理的期間内に異議がなければ,変更があっても契約が成立する。

*ただし,変更や修正(change, alter)でなく,条件付き承諾(conditioned acceptance)であれば,承諾にはなりえず,counterofferとなるからその時点で契約が成立することはないことに注意。

 

 

4. Consideration

Considerationは通常約因と訳される英米法に特有な概念である。Bargained for legal detriment/benefitのことをいい,offerとacceptanceと並び契約成立に必須の条件である。

過去の約因(Past Consideration)は約因には当たらず,過去の行為へのお礼に金を払うと約束した場合は,約因が欠如しているとして契約の成立は否定される。

約因は価値の均衡を必要としないから,金額が小さいものでも構わない。ただし,例えば「好きな物を変える」等の契約は,ゼロかもしれないから約因の存在は否定される(illusory promise)。したがって契約は成立しない。例えば,"I'll sell my car, but I'll decide when"と行った場合である。

コモンローでは,契約を変更する際には新たな約因を要する(Preexisting duty rule)。

対して,UCCでは,契約変更には新たな約因は要らない。ただ,誠実(good faith)である必要がある。

 

Promissory Estoppel

約因がないとしても,口約束があり,それが通常予測可能で,それに対する信頼(Detrimental Reliance)があり,その約束を守ることが不正義の回避のために不可欠であれば,約因の代わり(Substitute to consideration)として働く。したがって,この法理により,契約が有効に成立しうる。

 

 

5. Defense

Capacity

Minors(未成年者(18歳未満)),Insanity(泥酔者,精神障碍)がある。

ただし,MinorsはVoidableInsanityはVoidという違いがある点に注意。

Economic Duress

①there was a threat to break the existing contract,  ②the only reason buyer agreed to the second deal was to get the first deal done, ③there is no reasonable alternativeの要件を満たせば,経済的脅迫となる。

Undue Influence

Bargaining Powerと異なるもので,一方が弱いのに,他方が不公平な交渉の立場にある場合をいう。

Misrepresentation of a Material Fact

重要事項についての説明が虚偽である場合(Tell something material which is false causing you damages)

Non-Disclosure of a Material fact

原則として開示義務はなく,抗弁とはならない。

しかし,信頼に足る関係などでDuty to Discloseが発生しており,それに反した場合は抗弁となる。通常は単なる説明不足では足りず,積極的挙動などを要する

Mistake

価格に関する錯誤は契約無効の原因とならない。

一方的錯誤の場合は原則として契約は有効だが,他方当事者がそれを知っているか知るべきである場合はそれが抗弁となる。

共通錯誤の場合は無効可(Rescindable)となる。

 

6. Statute of Frauds (SOF)

いわゆる詐欺防止法。一部の契約は,詐欺を防止するために,その成立に書面を要する。

  • Real Property…不動産売買は勿論,賃貸や地上権(easement)の合意も含む。ただし1年以下の短期不動産賃貸は除く。
  • Performance cannot be completed within a year…契約締結時の計算による。完全な履行(full performance)がある場合は除く。
  • Sale of goods more than $500…ただし,買主が受け取ったり払ったりした場合は,その部分についての書面は免除される。
  • Suretyship(保証)…第三者の債務について責任を負う合意。
  • Contract modification…400ドルの契約を800ドルにする場合は適用を受ける。
  • Marriage

ここでいう「書面」は,売買については数量が記載されていることは勿論,契約違反を問われる側による署名が必要である。その他の契約についても,all material termsを含み,署名されていることが必要である。

上記の事項に該当するにもかかわらずSOFが適用されない例外がさらにある。

  • Part Performane Doctrine(部分履行法理)…Land Sale Contractのときのみ,占有・支払・改良(improvement)のどれかがあれば書面に代えることができる。
  • Merchants' Confirmatory Memo…商人間の動産売買の場合の例外である。①Both parties are Merchants, ②Writing claims agreement/has quantity, ③There is no written objection within 10 daysの要件を満たせば,自分のサインのある書面によりSOFの要件を満たすことができる。

 

7. Contract Terms

契約条件の証明においては,Parol Evidence Ruleが重要であり,契約書以外の証拠は排除される。つまり,書面による契約と矛盾する事前の合意についての口頭・書面の証拠を排除することで,最後に作られた契約書を優先し,証明を明確にしている。

英語で言うと,Parol Evidence Rule is admissible to show a condition precedent to the existence of a contractである。

もっとも,SOFが適用されない契約では書面は不要だから,このルールが適用されるのは,SOFが適用される契約のみということになる。

なお,例外として,単なる誤記や,誤った説明に基づく取消を行う場合契約書の曖昧な表現の解釈を行う場合補充や矛盾しない部分的な補完には,契約書以外の証拠を用いることができる。

また,Fraud, Mistake, Duress, Illegalitym Existence of Condition Precedentなどがあれば,やはり契約書以外の証拠を用いることができる。

 

 

8. Warranties(保証)

売主は明示的保証について責任を負う。この保証は交渉の基礎(basis of the bargain)でなければならない。

黙示的保証については商品性についてのもの特別な目的への適合とがある。

前者については,売主が当該種類の動産について専門知識を持つ商人である場合,買主はそれを前提にしているから,動産が一般的な目的に適合することについて黙示的に保証したとみなされる。

後者については,買主が当該動産を特殊な目的に利用することを知っていて,売主がそれに整合する動産を選択することを信頼している場合に,黙示的に保証したとみなされる。商人であることは要件でない。

 

9. Risk of Loss(危険負担)

両者に帰責できない事由により目的物が滅失した場合の責任が問題となる。

まず合意があればそれに従い,また,違反(履行遅滞など)があれば,違反者が滅失につき責任を負う。

売主が引渡義務を果たせば危険は買主に移転するが,その引渡義務の履行(completing its delivery obligation)が何によってなされるか。以下の4類型を区別する必要がある。

公共運送機関を用いた運搬の場合

Shipment contract(発送契約)では,運送機関に発送を委ねた段階で移転する(FOB Seller)。

Destination contract(目的地契約)では,特定の目的地に届けてはじめて危険が移転する。

なお,契約で指定がない場合はShipmentの時に移転する(when the goods are shipped)。

公共運送機関を用いない場合

売主が商人であれば,占有を移転するまでは売主が危険を負担する。

売主が商人でない場合は,買主が引取可能になると(when the seller tenders the goods)危険が移転する。

 

Ⅲ. PERFORMANCE

1. Performance of Contracts (UCC)

Perfect Tender Rule

UCC契約の履行の場合,完全な履行でなければ買主は受領を拒絶できるというのがこのルールである。ただし受領してしまえば最早拒絶はできないが,その場合,damagesは受領した物の価値と本来得られるはずだった価値との差額となる。

 

Option to Cure

履行が完璧でない場合,売主はあとで完全履行することにより瑕疵を治癒できるか,問題となる。

①履行期が過ぎていない場合は,治癒の権利がある。対して,履行期が過ぎた場合は,原則として治癒の権利はない。

しかし,②過去にも完璧でない物を買主が受け取っていたなど,柔軟性があった場合は,それに対する期待を保護するべきだから,依然として治癒の権利があると認められる場合がある。

 

Installment Contract(分割契約)

分割契約,すなわち複数回に渡り引き渡す契約の場合は,Perfect tender ruleが適用されない。

したがって,Non-Conformityがあっても,①実質的欠陥(substantial impairment)があり②それが治癒不可(cannot be cured)な場合でないと受取を拒絶できない。

 

2. Buyer's Acceptance of the Goods

ここでの"acceptance"とは,契約成立段階での「承諾」と異なり,「検収」と訳す。すなわち簡単に言えば物の受取である。

受取人は当然物が条件に適合しているかを確認しなければいけないわけだが,検査の機会がありながらそれを怠った場合は黙示の検収が成立し,最早受取拒絶はできなくなり,また検収の撤回もできない。勿論,この場合でも条件に適合していなければ損害賠償は可能である。

 

 

Ⅳ.EXCUSE BASED ON LATER EVENTS(後の出来事による免責)

1. Other Party's Breach

相手方の違反は,自らの不履行を正当化することになる。

UCCの場合,履行が完璧でなければ,Perfect Tender Ruleにより買主には3つの選択肢が生じる。①全て拒絶する,②全て検収する,③選択的に拒絶する,である。

なお,当然だが,契約違反がある以上,どの選択肢をとったとしても損害賠償請求は可能である。

コモンロー契約の場合,違反があれば損害賠償を求めることができるが,相手方当事者が免責されるのは,その違反(債務不履行)が重大な違反(material breach)といえるときに限られる。すなわち,不完全な履行でも,一応は履行がされているような場合は,代金は払わなければいけないということになる。

 

2. Anticipatory Repudiation(履行期前の履行拒絶)

履行期に履行しないのはBreach of Contractというが,履行期前に早々に履行拒絶をした場合は,Anticipatory Repudiationと呼ばれる。拒絶意思はabsolute, unequivocalでなければならない。

例えば,請負契約において,請負人は準備万端なのに,注文者が金は払わないと言ってきた場合は,履行期前の履行拒絶にあたり,請負人は損害賠償請求ができる。

また,支払い能力について合理的に疑問を持ち,相手方に確認(assurances)を求めたところ相手がそれを拒絶した場合も,Antitipatory Repudiationに当たる。

 

3. Later Agreement(事後的な合意)

例えば共通錯誤などがあった場合,合意解除(Rescission)ができる。また,修正(Modification)もできる。

Accord and Satisfaction(免除合意とその満足)

ある義務を果たすことにより将来義務を免除するとの合意及びその履行のことをいう。

Novation(契約更改)

免責的債務引受により,当事者を第三者と交換する合意をいう。

 

4. Later Event & Discharge(事後的な事由による免責)

後発的履行不能については,UCCではImpracticability(履行の困難性),コモンローではImpossibility(履行不能)と呼ばれる。事後的な予期せぬ出来事により履行が不可能となれば,売主は免責される。

 

Risk of Loss

危険が移転したあとに履行が困難となると,売主は免責される。すなわち,どちらにせよ売主は免責されるわけであるが,履行の困難性による免責と,危険負担による免責を区別しなければいけない。

なお,当然だが不特定物の破壊や非個性的な履行の不能の場合は免責されず,履行義務は存続する。

 

Frustration of Buyer's Primary Purpose

買主側の契約目的が責めに帰すべきでない事由により履行不能となったときは,買主は免責される。"Frustration"とは契約目的の達成不能を意味する。

例えば,パレードを見るために部屋を借りる約束をしたところパレードが中止になった場合などである。

 

5. Failure of an Express Condition

Strict Compliance Required

例えば1000ドル以上と査定されればギターを買うと約束したところ,999ドルだった。この場合,厳密には条件を満たしていないので買わなくてもよい。

Satisfaction Clauses

"only satisfied with the work"という抽象的な条件を付した場合は,原則として合理的な当事者の基準により判断される。

ただし,芸術や個人の趣味などについての契約の場合は,文字通りsatisfiedしたかどうかで判断する。

 

Ⅴ. REMEDIES (救済)

1. Monetary Remedies (Legal Remedies)

まず,Punitive Damegesは契約違反の場合は生じない。

Liquidated Damages (損害賠償の予定)

予定があった場合,その有効性が問題となる。有効とされるには,あり得る損害額を合理的に予測したものと判断される必要がある。また,あくまで填補目的であり,サンクション的なものは認められない。

 

Buyer's Damages (買主による損害賠償)

3つの場合がある。

①Cover Damages

代替品購入が誠実にされた場合は,その差額を損害として賠償できる。誠実であれば,市場価格より多少高くてもその価格を基準に算定される。

②Market Damages

代替品購入をした時にそれが誠実でなかったとされたり,そもそも代替品を購入しない場合は,市場価格から契約価額を差し引いたものが損害額となる。

③Loss in Value

瑕疵ある品を保持することにした場合は,契約によって得られたはずな価額と実際の価額の差が損害額となる。

 

Seller's Damages

4つの場合がある。

①Resale Damages

契約違反により5000ドルで売れず,第三者に4500ドルで誠実に再販売した場合,500ドル分が損害となる。

②Market Damages

再販売が誠実でなかったとされたり,そもそも再販売をしなかった場合は,契約金額から市場価格を引いたものになる。

③Lost Profit

売主が大量販売者で無限の供給ができる場合(Lost Volume Seller)には逸失利益が認められる。つまり,他のだれかに再販売できた否かにかかわらず,買主に買ってもらえなかったことによる損害があるわけで,それが逸失利益となる。

④Contract Price

買主にとっての特定履行と同様で,売主が再販売できないカスタムメイドの場合に認められる。

 

Incidental Damages

代替品購入や再販売のアレンジのための費用(たとえば広告費用)である。

 

Consequential Damages(拡大損害)

契約違反の結果が引き起こす損害(additional costs)であり,契約時に違反者にとって合理的に予測可能(foreseeable)な場合のみ回復可能である。UCCでは認められない。

 

Avoidable Damages

被害者は,合理的努力で損害を避ける(軽減できる)場合,その損害について賠償を得られない。 UCCでは認められない。

 

2. Unpaid Seller's Right to Reclaim Goods (UCC) 動産返還請求

売主が代金の支払いを受ける前に買主の財務状況が悪化したという場合に,売主が既に引き渡した動産を返還するよう請求できるか,という問題。

原則として返還請求は認められない。しかし、例外的に認められる場合が2つある。

①買主が引渡し時に債務超過であり,受領時から10日以内に売主が請求した場合

②買主が,3ヶ月以内に、支払い能力についての虚偽の説明をした場合

 

3. Non-Monetary Remedies (Equitable Remedies)

法律に適切な救済が無い場合に問題となる。

Specific Performance(特定履行)

目的物がUniqueなものである場合(不動産や貴重品)は,特定履行が救済となる。サービスの場合は特定履行は認められない。

UCCの場合は,その動産に個性があるか代替性がないといった事情がある場合に限り特定履行が救済となる。

Injunction(差止め命令)

Specific Performanceが認められず,Irreparable harmを防ぐ必要があるときは,Injunctionが認められる。

 

 

 Ⅵ. Third Party Problems

1. Entrustment(委託)

当該種類の動産を扱う商人から購入した善意者は,真の所有者から権利を引き継ぐ。

宝石店で修理中の時計が誤って売却された場合は,善意購入者は権利を得る。

 

2. Third Party Beneficiary(第三者受益者)

2人の当事者が第三者の利益のために契約を締結した場合,その第三者をこう呼ぶ。つまり,契約当事者ではないが,契約により利益を得る者である。

注意すべきは,法的権利が認められるのはIntended Beneficiaryだけで,Incidental Beneficiary(付随的に利益を得るに過ぎない者)には認められないということである。つまり,履行を約束した人(=Promisor)はIntended Beneficiaryのみに責任を負う。

そして,契約の解除・変更(rescission, modification)は,TPBが関与してその権利の期待を得る(これをvestと呼ぶ)までにのみ認められる。

Vestの要件は,①He is notified, ②He learns of it and reliesである。vestがされると,TPBの期待権を保護する必要があるので,解除・変更は認められない。

ただし,これについては契約書で別段の合意をすることにより,後の契約の解除・変更を可能にすることはできる。

 

3. Assignment of Rights(債権譲渡)

日本と異なり将来発生債権の譲渡は認められておらず,現に存在する権利を"I assign"と確実にtransferしなければならない。なお,considerationは不要である。

そして,当然ながら債務者の義務を実質的に変更することはできない(You cannot assign when it materially alters the risk of the contract)。あくまで同じ権利をtransferするだけだからである。

債権譲渡を禁止する契約をしていた場合("not assignable")に譲渡した場合でも,損害賠償責任は負うが,譲渡自体は有効である(Assingment is valid!)。

 

Multiple Assignments

二重譲渡があった場合,無償譲渡同士では最後の譲受人が勝つ。逆に,有償譲渡の場合は,最初の譲受人が勝つ。

 

4. Delegation of Duties(重畳的債務引受)

原則として,債権者の同意なく第三者との合意で第三者に重畳的に債務を引き受けさせることができる。

ただし,契約で禁止していたり,履行に特殊な技能などが必要だったりすると,できない。つまり,債権譲渡と異なり,"not delegatable"のときは,債務引受は無効となる(Delegation is NOT valid!!)

 

 

 

 

 

とりあえずざっくり説明しただけですが,一応Contractsの全体は網羅できたと思います。

こうしてみても,何だかわかってるんだかわかってないんだか,よくわからない科目です。