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ぺんぎんぺーぱーちぇーす -PennLawLL.M.留学記-

University of Pennsylvania Law School LL.M.(ペンシルベニア州フィラデルフィア)を修了し、日本に帰ってきました。留学時代のことやアメリカのことなどを細々と書いていきます。

ウォルマートでチャリを買う

もう10日前くらいのことだが、ウォルマートで自転車を買った。

 

実はチャリは昨年の日本人の方から無料でもらったのだが、後に「よく見たら壊れていたのですがどうしますか?」という連絡を頂いた。実際に見に行ってみると中々派手にギアの部分が壊れていたのだが、まぁ新しいのを買うよりは修理した方が安く済むだろうと算段し頂くことに。

後日そのチャリを持って自転車屋に行くと、修理に100ドルはかかると言われた。これは新しく買った方が良さそうだ。

「ここにあるのは最低でも300ドルくらいだけど、もっと安いのないの?」

「ウォルマートとかに行けば100ドルくらいで売ってるんじゃん。まぁこれみたいなshit bikeだけどなhahahaha」

 

ということで、shit bikeを買いに行くことにした。

ウォルマート(Walmart)はアメリカに住んだことのある人ならお馴染みだろう、超巨大スーパーであり、同時にホームセンターでもある。以前いたカリフォルニアの田舎町には確か無かった気がするが、これと同じようなTargetというスーパーが近くにあり、ほぼ毎日のように行っていた。しかし、フィラデルフィアは流石に大都市であり、街中にあるわけではなく、普段の生活ではお世話にならない。街の外れまで行かなければいけない。

 

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僕は大学のすぐ側に住んでるのでかなりの距離である。というわけで地下鉄とバスを乗り継いで行こうと思ったら、目に留まったのがこれ。

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欧米ではよく見かけるシェアバイク。僕もボストンとパリかなんかで乗ったことがあるが、結構街中にあり、観光にはうってつけで助かった覚えがある。

というわけで、「チャリでチャリを買いに行く」というなんとも奇妙な構図が出来上がった。

ルートとしては、センターシティの中心部の少し下を東西に横切るメインストリートの一つであるSouth Streetを通っていくことに。

が、なんと、この通りめちゃくちゃ面白い。 思わず太字にしてしまうくらいだ。

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 そこかしこにこんなモニュメントがあり、通り沿いには洒落た店から少し危ない感じの店が所狭しと並ぶ。東京でいう下北、NYでいうブルックリン。アングラな若者の街、そんな感じ。

ロイヤーの多くは街の中心の市庁舎の南西のリッテンハウス・スクエアという公園の界隈に住む。そこは日本でいう渋谷・銀座というエリアで(そこまで騒がしくも高級な感じでもないが)、まぁ一等地である。僕は金額的にそこは断念していることもあり、サウス周辺に住むのもありかなという気がしてきた。貧乏学生なので、こういうところは本当に居心地がいいのだ。学校から少し遠いのが難点。

 

途中ギターショップに寄る等しつつ、無事にウォルマートに到着する。死ぬほどでかい。

 

 

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この巨大駐車場、いかにもアメリカである。

なんというか、ものすごく、前に留学していた街デイビスを思い出した。

そこはホンモノの田舎町で、大学とこじんまりしたダウンタウンと、延々と続く住宅街と牧場?しかない。街の周りは永久に続くかのような荒野に覆われている。

 

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これはデイビス市とフィラデルフィア市を同じ縮尺で並べたもの。こう見ると、デイビスは当然フィラデルフィアよりは小さいわけだが、フィラデルフィアで普段行くのはセンターシティの中心部(北は黄色い線の国道、南はワシントンアベニューあたり)と大学周辺だけであり、それに比べるとデイビスは恐ろしいほど巨大である。そのくせ、ダウンタウン以外はひらすら住宅地。何だか、ものすごい距離を毎日チャリで走ってたんだなと思う。大学もデカすぎて笑うしかない。 

 

ことあるごとに前の留学と比べてしまうのが悪い癖だが、この時はとりわけ思い出してしまった。果たしてあの時と今、どっちがいいのだろう?確かに、半分ただの語学留学だった前回に比べれば、今回はロースクールの正規プログラムだし、大学のレベルも上がっていて、申し分ない。街も、今回は都会だ。

でも、あれから3歳も年を取ってしまった。元も子もないがやはり若いというのは、そして大学生というのはいいなと思う。全てが未知で、新しい発見に満ちている。行動力もあるし、(良きにしろ悪しきにしろ)後先顧みない無謀さがある。そして、皆と同じ大学生という安心感がありつつも、皆が普通に日本にいる中、自分は留学して付加価値を得ている、みたいな自負があった。早稲田の在学期間を延ばしたわけではないので、いいことだらけである。

今回は、自分で選んで大学院に進学し、その上でさらに自分で選んで留学をしている。決定的な違いは、卒業を一年遅らせていることだ。皆は先に行ってしまう。

もちろん一流校に来れた自負もあるし付加価値もつくと思うが、その分失うものはある。

まぁ、何も失わずに何かを得ようというのも傲慢極まりない。ぶっ飛んだ道を自分で選んだのだから、それに自信を持って胸を張ってぶっ飛んでいかなきゃな、とは思っている。一年余計に使ってる分「何かを得なきゃ」という気持ちも強い。が、それがプレッシャーでもあるのが正直なところである。

…一方で、「ともあれLLMという学位は取れるからいっしょ」みたいな安心感もある。なんか、前回の方が、「絶対に英語を習得するぞ」見たいなやる気に満ちてたよなぁ、というような感じがしてしまう。

 

 

ということで、買った自転車がこれ。

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100ドルちょっとのわりには中々悪くない。そんなshitではない。ロードバイクほどスピードは出ないが、サスペンションが効いておりかなりの段差に対応する。

 

「都会だしチャリなんていらないっしょ」と思ってたけど、フィラデルフィアでは絶対にチャリがあったほうがいいなと思った。公共交通機関は思ったよりは大したことないし、小さい街なので基本的にはこれさえあればどこへでも行ける。

今まではユニバーシティシティに閉じこもりっきりだったけど、これで気軽にセンターシティに出れるようになった。もっと色んなとこを開拓したいと思う今日この頃。