インドから帰国しました/「インドにもう一度行きたいか?」

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(宿への道を通せんぼする牛@バラナシ)

 

先日無事に1ヶ月のインドの旅から帰還しました。

本当は旅行中もブログを更新するつもりでしたが、PCを置いていったこともあり、帰国後まとめて更新することにしました。

 

行ったところは

【インド1】

デリーin(3.5日)…首都。メインバザール、ハヌマーン寺院、ジャマーマスジット(モスク)、ラールキラー、コンノートプレイス(都心部)、インド門、GBロード

ハリドワール(1日)…聖地。バザール、マンサーデヴィ寺院、ガンジス川

リシケシュ(4日)…ヨガ生誕の地。ヨガアシュラム、スラム、ビートルズアシュラム

ジャイプル(1.5日)…ピンクシティ。シティパレス、ジャンタルマンタル、アンバー城

アグラ(2日)…ムガル帝国の古都。タージマハル、ラールキラー

バラナシ(4日)…この世の底。火葬場、ガンジス川ヒンドゥーバナラス大学、街

ゴーラクプール(経由)…北インド列車の終着点。

 

【ネパール】

スノウリ(経由)…国境の街。

ポカラ(2.5日)…湖畔の街。ボート、サランコットの丘

カトマンズ(2.5日)…首都・トレッカーとヒッピーの聖地。タメル地区、ダルバール広場、パタン、キャバクラ、クラブ、カジノ

ビルガンジ(経由)…国境の街。

 

【インド2】

ラクソール(経由)…国境の街。

バラウニ(経由)…名も知らぬ街。

コルカタ(4日)…東部最大都市・旧植民地カルカッタ。サダルストリート、ニューマーケット、カーリー寺院、マザーハウス、ソナガチ

 

【マレーシア】

クアラルンプールout(1日)…首都。ブキビンタン、国立モスク、マスジットジャメ、ペトロナスツインタワー、シティギャラリー

 

です。

ジャイサルメールブッダガヤは時間と体力の都合でカットし、バングラデシュもビザの関係で面倒なことになったので今回は見送りました。代わりにポカラに行き、かつそんなに慌ただしくない旅ができたかなと思ってます。

メインどころは4日間など比較的長期滞在し、見どころが少ないところは1日〜2日におさめるなど、メリハリが付けられたかなと思います。

 

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さて、インドに行った人にお決まりの質問はこれです。

 

「インドにもう一度行きたいか?二度と行きたくないか?」

 

 

答えは……「もう一度行きたい!」です。

そうですね……、たしかにインドは無茶苦茶なんですよ。道は常に大混雑、鳴り止まないクラクション、大声でしゃべる人々、断っても断ってもついてくる客引き、道を訊いても適当に返ってくる答え、すし詰めの列車、道には牛の糞と尿とゴミの山、宿には南京虫……。まさにカオスです。

ネパールのポカラに入ってすぐはものすごく落ち着きました。ゴミもなく道は綺麗だし、クラクションも規制のおかげでなくて静か。客引きもほぼいないし、いたとしても一言断ればあっさり身を引く。なんていいところなんだろう、そう思いました。

しかし、2日くらい経つとなんかモヤモヤしてくるんです。なにか違うぞ、と。何か物足りねぇぞ、と。そうなんですよね、もうすでにインドの混沌と喧騒が懐かしくなってくるんですよ。特にバラナシが強烈すぎたので。「客引きもっと来いよ、一回断られたくらいで折れてんじゃないよ」と思うわけですよ。道歩いてて誰にも話しかけられないってのが違和感でしかないんです。インドでは歩いてるだけで勝手にイベントが発生したのに、ネパールでは何も発生しない。完全にインドにハマっている自分がいることに気づきました。

そんなわけでネパールで過ごした5日間は物足りなく(いい場所ではありますが)、ようやっと2日間かけてインドに戻ると、たかが1週間ぶりなのにものすごく懐かしくて落ち着きました。インドの魔力はすごい。

 

深夜特急』の何巻かの終わりの対談で、世界の国は「サムシングハプン」と「それ以外」に大きく分けられると書いてありました。要するに、前者は道を歩いているだけで勝手に何かが起こる国、後者は起こらない国です。これは大雑把に言えば途上国と先進国と一致すると思います。例えば先進国であるアメリカの都会、西ヨーロッパ、日本等を歩いていても(客引きやナンパを覗いては)、知らない人に普通に話しかけられるとかほぼないじゃないですか。

でも「サムシングハプン」の国は、人と人との境界がものすごく薄い。外国人に対する純粋な興味から平気で話しかけたりする。古き良き昔の時代というのか、日本にもかつてはあったはずの、人間同士の濃い関係、共同体意識、そういうのが根強く残っているわけです。

当然、一人旅ではそういう国のほうが楽しい。一人旅ってのは、別に一人が好きだからするわけではなく(それもあるだろうけど)、自由気ままにプランを立てたいとか、現地の人や他の旅行者に常にオープンでありたい、という欲求でするものだと思います。できるだけローカルを味わいたい。そういう意味で現地の人と話す機会があればあるほどよい。

そして、その観点でいうと、東南アジア、中南米と比べても、インドの「サムシングハプン率」は異常でした。ただ街を散歩してるだけで色んな奴が話しかけてきます。断ればもちろんそれまでですが、なすがままをモットーについていくと、予想もしなかったところに行ったり、予想もしなかった話が聞けます。これが本当に面白い。インドでは何もしなくても勝手にイベントが発生するのです。まさにRPGの世界です。「寂しい」と思ったことはほとんどなく、むしろ「もういいからほっといてくれよ」とばかり思ってました。

僕はまだ30カ国くらいしか行ってないですけど、多分これほどイベントが発生するのはインド以外にないんじゃないでしょうか。だからこそ、一度インドに行くと、他の国では満足できなくなってしまうのかと。

 

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そういうわけでインドの旅はものすごく良かったです。今行ってよかったなとつくづく思います。

特にバラナシは、色々な出会いに恵まれたのもあり、今まで行った全ての都市の中でも極めて強烈に印象に残る場所でした。バラナシのカオスが恋しい。

そして、世界史の資料集で憧れていたタージマハルを見れて感無量でした。

 

インドでは本当に色々なことを考えたので、できれば記憶が新しいうちに文章にまとめてブログにもアップしたいと思います。いわゆる旅ブログみたいな感じではなく深夜特急みたいな内省的なものになると思いますが。よろしくです。