最後の関門・二回試験①

f:id:pennguin:20191127160104j:image

二回試験関西組会場・新梅田研修センター)

 

二回試験が無事に(?)終わりました。

 

*二回試験とは、司法修習修了のための国家試験で、これに受からないと弁護士になれないのです。正式名称は、「司法修習生考試」。5科目で合格率は99%と高いが、一つでも不可になると不合格になる。

 

とにかくしんどい試験でした……。受験した皆さん、本当にお疲れ様です。

 

修習をしていると、弁護士は数が多く、玉石混交だなとつくづく思う。裁判修習中は大量の弁護士の仕事振りを見て比較もできてしまうので、修習生から見ても「この人大丈夫か?」という人も多いことを知る。

そもそも人格が破綻していても試験さえ受かれば弁護士にはなれるし、癖のある人も、感じの悪い人も(良くも悪くも)やはり多い。

世間的には見ればまだ弁護士は希少価値が高いだろうが、修習してれば毎日会うし、裁判所周辺(つまり自宅周辺)を歩いていても弁護士がそこら中にいるので、全くありがたい存在ではなくなってくる。

だから、修習をしていると弁護士に対する憧れは少なくなってくる。

 

司法試験も、もちろん高い関門でありとても辛かったわけなんだけど、喉元過ぎれば熱さを忘れる。さらに、修習生は当然全員これに合格している。そして何より、修習生になってまで司法試験の話をしているのは、過去にすがっているようで大変にダサい。そういうわけで、司法試験に合格したことへの自信も次第に無くなってくるのである。

 

そこで二回試験である。

一日6時間45分、いや昼食も席で問題を解きながら摂るので実質7時間45分(10:20〜17:45)、それを5日間、という狂気じみた二回試験である。

それぞれ100ページ近い時間記録を読んで、手書きで約6,000〜9,000字を書き上げなければいけない二回試験である。

「99%受かる、1%しか落ちない」が、数年前にはもっと落ちてた時もあったし、5科目中1科目でも落とせば不合格である。

しかも、完全に加点方式ではなく、致命的なミスをすればそこで不合格決定である。

不合格になれば、同期がみんな弁護士になっていく中、1年ニート生活をやるのである。

 

ストレス、尋常じゃなかったよ……

 

そんなストレスが尋常じゃない二回試験の辛さを味わうと、

「あの弁護士たちはみんなこの試験に通ったんだ…」

と思って、尊敬の念が湧いてくるのである。

 

 

やっぱり、弁護士ってカッコいい!!!!

めっちゃなりたいぞ、弁護士!!!!!!

 

なんだか……、二回試験は弁護士になることのありがたみと司法試験の勉強を始めた頃の気持ちを思い出させるためにあるのかもしれませんね???

 

それにしては、苦痛が多すぎると思うけど…

 

そもそも、この時代に相変わらず手書き、しかも検索不可能な紙媒体資料って、おかしいですよね。ストレス耐性試すための嫌がらせか?

現代版科挙とか言われてますが、本当それです。

 

次回は内容に触れない程度に試験内容を振り返ってみます。