『私がマッキンゼーを辞めた理由』(石井てる美)を読んで①

twitterで仲のいいゆかりのススメで表題の本を読んだのでその感想を。

著者の石井てる美さんは、東大→東大院→マッキンゼーと絵に描いたようなエリートコースを進み、海外インターン複数こなし英語も堪能という超ハイスペック。しかしマッキンゼーに入社して1年ほど経った頃、退社して兼ねてよりの夢だったお笑い芸人になった。そんな異色の経歴を持つ人。

マッキンゼーでの経験、退社の経緯、大学受験などなど書かれており著者の反省を綴る自伝のような本になっています。
いわゆる自己啓発本であり、僕は普段この手の本は読まないんですが(苦手というか嫌いというか、どうしても胡散臭く感じてしまう)、この本は氏の体験談が生々しく描かれていて、とても面白く読めました。内容も、今の自分と多少被るところもあり大変共感できた。

いくつかいいなと思った記述を抜粋…しようと思ったのですが、あんまり抜粋しすぎると著作権に触れるので、一つ一番いいなと思ったところのみ抜粋します。


しかし、良くも悪くも人生というチャンスは一度きりです。何もせず、恥ずかしい思いをしないでいても人生はそのうち終わります。でも、何かに挑戦したい人は「他人の目」を気にしている場合ではありません。たとえ、どんな恥ずかしい思いをしても、いつかはみんな死んでしまいます。そもそもその前にみんな他人の失敗など忘れるのです。そして、何より自分が信じるものに挑んでいる瞬間は、愚姉儀と自分自身が他人のことが気にならなくなります。
 「他人からどう思われるか」「こうしたらああ言われる」「恥ずかしい」……こんなくだらない意識がどれだけ人の行動を制限しているか分かりません。……。他人の目なんかを気にして人生で楽しいことをみすみす手放すだなんて、こんなもったいないことはありません。



その通りですよね。特に日本人はとかく周りの目を気にして「期待されている自分」を演じがちですが、自分の人生なのだからやりたいようにやるべきである。

「やりたいこと」だけをやっていられないのが人生だろうし、仕事について言えば、「自分が好きなことは仕事にするな」という意見もある。
ノルウェイの森の永沢はその行動規範を「紳士であること」とした上で、それは「やるべきことをすることだ」と言っています。やりたいことという欲求を抑えて自分のやるべきことをすると。これはこれで納得のいくところがある。

しかし、スティーブ・ジョブズがあの有名な講演でも言っていたように、仕事は自分の生活の多くを占めるのだから、自分が好きな仕事をするべきだなと思います。follow your heartっつってね。好きこそものの上手なれというのもあるし、好きなものをやっていれば、多少失敗があってもまた頑張ろうという気になれるのかなと。


最近留学への自信を失い若干落ち込んでたので、背中を押されたような気分になりました。がんばります。他人と違うことをする時は不安はつきもの。周りの目を気にせず、自分が決めた道をがんばる。


とてもいい本ではあるのですが、この極端な決断は実は彼女だからこそできたのでは、とも思います。どのような場合でも当てはまる考え方でも無いかなと。

その点は既に書いたのですが長くなるので新しい投稿でしたいと思います。